The Last Broadcast



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子供の頃、僕は窓と絵は似ているんじゃないかって考えたことがあった。

多分、小学生の頃だったように思う。
見慣れた窓外の景色を眺めているうちに、ふとそんな事を思いついたのだった。



どちらも四角い枠に囲まれていて。
どちらも眺めて楽しむことが出来る。



まぁ、それだけで窓と絵が似ていると言うにはあまりにも単純過ぎるかもしれない。
だって、どちらも枠が四角とは限らないし、眺めて楽しむことが出来るものは他にもあるだろうし。
例えば、テレビやパソコンとか。
考えてみれば、いくらでもありそうなものだ。

でも、そこはそれ、小学生の頃の僕が考えた事だ。
あまり責めないでやって欲しい。

ただ、僕が思うに大して的外れでもないと思う。
別に昔の自分をフォローする訳じゃないけれど。

それに今の僕なら、新たな窓と絵の共通点を言う事が出来る。



どちらも長い間見続けると、飽きる。



微妙すぎる。
我ながら、何という曖昧さ。

自分の経験談から得た、この共通点だったのだけれど、いくらでも否定出来そう。
それこそ、見続けて飽きるものなんて他にもたくさんありそうだし。

案外、小学生の頃の自分と今の自分の考えは大差ないのかもしれない。




ちゃんと、成長しているのだろうか。


こんな僕でも。


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