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「おいっす! 今日も配信やってくかー!」



Qstreamer-29384:おいすー!
Qstreamer-19238:配信ktkr!
Qstreamer-98918:こんばんはー!



「はい、こんばんは。今日も前回の続きをやってくぞー」


俺はあれから、大学に通いながら配信を続けている。
他愛もない雑談をすることもあれば、ゲーム配信をすることもある。

その日にしたいことをする、そんな感じだ。
自分も、そして誰かも一緒に楽しめれば、それで良い。


それが、俺の基準だった。




Qstreamer-98918:ソラさんは元気でいらっしゃいますか?



「ソラ? あぁ、ちゃんと元気にやってるよ。毎日忙しいそうだ」


御空は、もう遠くへ旅立ってしまったけれど。
その思いが、消えてなくなった訳じゃない。


俺達が忘れてしまわない限り。
その思いは俺の心の中で生きているし、視聴者の心の中でも生きている。


見えないけれど、そこにちゃんとある。
見えるものが、全てじゃない。


御空が伝えたかった気持ちは、こうしてちゃんと残っている。



御空は俺に自分の事を忘れてって言っていた。

でも、俺はきっと忘れる事なんて出来ないだろう。

そもそも、忘れるつもりなんて全く無かったってのもあるけれど。

あんなこと言われて、忘れられる程、俺の頭は都合よく出来ていない。





だから、言ってしまえば。

今は、御空と二人で配信をしているようなものだ。


ちょっと言い過ぎかもしれないが。
まぁ、そんなに的外れでもないと思う。



そう、だから。

俺が配信を続けている限り、御空の配信も終わらない。







Qstreamer-19238:今日の配信は、何時まで?







「「何言ってんだよ、僕の配信はまだ始まったばかりだろ?」」

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