神父様……とても困ったことに、わたくしは心も綺麗なのですわ。
他のひとが嫌がるような物事でも、それをすることで皆が喜んでくれるのならば、わたくし喜んですることが出来ますのよ。
苦しんでいるひとがいるのなら、わたくしが代わってさしあげられたらいいのにと いつも考えます。
その相手が路傍の物乞いであれ帝国の偉いお方であれ、私の心は平等で、変わることはないのです。
だからこそ、わたくしはずっと悩んでいますの。
地位や容姿のように、わたくしの上辺を飾るものに目を奪われず、わたくしの本質を愛してくださっている方が果たしているのか、これまでにもいたのか、わからないのですもの。
神父様、わたくしはどうしたらいいのかしら。
あと数年もすれば、わたくしは家のために夫を選んで、結婚しなくてはいけないの。
もちろん、お父様がふさわしい相手を探すと仰ってはいるのだけれど、わたくしが心に決めた相手があるならば、その人でも構わないと言ってくだすったわ。
けれど、どうすればそんな相手を決めることができて?
わたくしは、どうすれば わたくし自身をみつめてくださる方を見つけられるかしら。
神父様、どうかわたくしを救って、わたくしを導いてください。
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